まず更新、回復キー、バックアップ。この3つが最優先です。
BitLockerは通常、解除しなくて大丈夫です。先に回復キーを確認して安全な場所へ保存しましょう。回復ドライブも作っておくと、Windowsが起動しないときの助けになります。
この記事が向いている人
- Windows 11の新品・中古パソコンを購入した方
- 初期設定をどこまで行えばよいか分からない方
- 修理やSSD交換の前に準備したい方
最初に行う8項目
上から順番に進めれば大丈夫です。「必要な人」「後日でもOK」は急いで終わらせなくても問題ありません。
回復ドライブは作ったほうがよい?
はい。できれば初期設定とWindows Updateが終わった後に作成しましょう。 Windowsが起動しないときに、修復や初期化を行うための「お守り」になるUSBです。
- 32GB以上の空のUSBメモリ
- 電源アダプター
- 作業時間の余裕(環境により長くかかります)
作成手順
- USBの中身を確認作成時にUSB内のデータはすべて消去されます。必要なファイルは先に移してください。
- 「回復ドライブ」を検索スタートの検索欄に「回復ドライブ」と入力し、「回復ドライブの作成」を開きます。
- システムファイルを含める「システム ファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックを入れて進みます。
- 作成するUSBを選ぶ別のUSBや外付けHDDを間違えて選ばないよう、容量と名前を確認します。
- ラベルを付けて保管「○○PC 回復ドライブ・作成日」と書き、普段はPCから抜いて安全な場所へ保管します。
回復ドライブには写真、書類、メールなどの個人データは入りません。個人データは別にバックアップしてください。また、回復操作を行うとデータが消える場合があるため、実際の復旧時は画面をよく確認してください。
BitLockerは解除したほうがよい?
一般の方は、原則として解除しないことをおすすめします。 BitLocker(またはデバイスの暗号化)は、パソコンの紛失・盗難時に中のデータを読まれにくくする機能です。Windows Homeでも「デバイスの暗号化」として自動的に有効になる機種があります。
有効のまま使う
持ち運ぶノートPC、仕事用PC、個人情報や写真を保存するPCに向いています。
回復キーを保存する
48桁の回復キーをMicrosoftアカウントなどで確認し、紙や別の安全な場所にも控えます。
回復キーの確認方法
- 暗号化の状態を確認設定で「デバイスの暗号化」を検索します。Pro版はスタートで「BitLockerの管理」も検索できます。
- Microsoftアカウントを確認Microsoftの回復キー確認ページを開き、対象PCのキーIDと一致する48桁の番号を確認します。
- 2か所へ保管Microsoftアカウントだけでなく、印刷した紙や安全なUSBなど、PC本体とは別の場所にも保存します。
回復キーが必要な状態で見つからないと、保存データへアクセスできなくなる場合があります。解除を考える前に、まずキーの有無を確認してください。
解除を検討してもよいケース
- 暗号化に対応しない古いバックアップ・復元ソフトを使う
- 回復キーを管理できず、データ保護より復旧のしやすさを優先する
- 専門家から、特定の修理・データ復旧のため一時的に必要だと案内された
ただし、解除すると紛失・盗難時の保護が弱くなります。会社・学校のPCは管理者の設定があるため、自分で解除しないでください。
回復ドライブだけでは足りません
Windowsが起動しないときの修復・初期化用。個人の写真や書類は保存されません。
写真・書類・デスクトップなどを守るもの。OneDrive、Windowsバックアップ、外付けドライブなどを使います。
大切なデータは「パソコンの中だけ」に置かず、クラウドか外付けドライブにもコピーしてください。外付けドライブはバックアップ後に抜いて保管すると、故障やランサムウェアへの備えになります。
ここまで終われば安心です
- Windows Updateを再確認した
- BitLocker回復キーをPC以外の場所にも保存した
- 回復ドライブを作り、日付とPC名を書いた
- 写真・書類のバックアップ先を決めた
- Microsoftアカウントの回復用メール・電話番号を確認した
Microsoftアカウントで、つまずきやすい場所
Windows 11の初期設定で最も相談が多いのがこの部分です。仕組みを一度理解しておくと、あとで困りません。
Microsoftアカウントは、メールアドレスとパスワードで管理される「Windowsの入り口の鍵」です。ここで設定したパスワードは、パソコン本体ではなくMicrosoftのサーバー側に記録されます。つまりパソコンを初期化しても、このパスワードは変わりません。
| つまずく場面 | 実際に起きること | 対処 |
|---|---|---|
| アカウントを新規に作った | 控えを取らず、次回のサインインで詰まる | メールアドレスとパスワードを紙に書いて保管 |
| 家族のアカウントで設定した | 使う人と持ち主が食い違い、購入履歴が混ざる | 使う人自身のアカウントで設定し直す |
| PINを設定した | PINとパスワードの区別がつかなくなる | PINはこのPC専用の暗証番号。パスワードは共通の鍵 |
| 二段階認証を有効にした | 機種変更したスマホで認証できない | 回復用コードを印刷して保管しておく |
PINとパスワードの違いは特に混乱します。PINは「そのパソコンでだけ通用する暗証番号」で、盗まれても他では使えません。パスワードは「どの端末からでも使える鍵」です。普段の起動にはPINを使い、パスワードは大事にしまっておく、という使い分けが正解です。
パソコンが起動しなくなったときに、そのパソコンの中にあるメモは読めません。紙に書いて別の場所に保管するか、スマートフォンのパスワード管理機能に入れてください。「デスクトップにテキストファイルで置いていた」という例が、いちばん困ります。
使わないものを整理しておく
買ったばかりのパソコンには、体験版や販売店向けのソフトが入っています。放っておくと、警告や広告を出し続けます。最初のうちに整理しておくと、その後の動作も軽くなります。
- 体験版のセキュリティソフト:期限が切れると警告が出続けます。Windows標準の機能を使うなら削除して構いません(削除するとWindows セキュリティが自動で有効になります)
- 販売店独自のサポートソフト:使う予定がなければ削除できます
- スタートアップに入っているアプリ:設定 → アプリ → スタートアップ、から、起動時に立ち上がるアプリを減らせます
- 通知の設定:設定 → システム → 通知、から不要なアプリの通知を切ります
削除の手順は、設定 → アプリ → インストールされているアプリ、から行います。メーカー名が付いたドライバー関連のソフト(グラフィック、タッチパッド、電源管理など)は削除しないでください。機能が使えなくなります。
よくある質問
Q. インターネットにつながないまま設定できますか
Windows 11の家庭向けは、初期設定でインターネット接続とMicrosoftアカウントを求められます。回避手順もありますが、更新もセキュリティ機能も使えないため、素直につないで設定するのが安全です。
Q. 前のパソコンのデータは、どうやって移しますか
外付けHDDやUSBメモリにコピーして移すのが確実です。クラウドで同期している場合は、同じアカウントでサインインすれば自動的に戻ります。メールと業務ソフトのデータは、ソフトごとに書き出し手順が異なるので個別に確認してください。
Q. 初期設定はお店に頼んだほうがよいですか
ご自身でできる方は不要です。ただし、前のパソコンからのデータ移行、複合機やプリンターの接続、業務ソフトの再インストールが絡む場合は、時間と失敗のリスクを考えると依頼する価値があります。
Q. 「デバイスの暗号化」はオンのままでよいですか
持ち歩くノートパソコンならオンのままを推奨します。紛失時に中身を読まれません。ただし回復キーを必ず控えておいてください。控えがないと、ある日突然、自分のパソコンに入れなくなります。詳しくは上のBitLockerの項目を確認してください。
PC TERRACE’S NOTE
「BitLockerを切る」より「回復できる準備」を
暗号化はデータを守る大切な機能です。初期設定では無理に解除せず、回復キーと回復ドライブ、個人データのバックアップをそろえる。この3点が、トラブルに強いパソコンへの近道です。
参考・公式情報
手順と判断基準は、Microsoft「デバイスの暗号化」、BitLocker回復キーのバックアップ、Windowsのバックアップと回復を確認し、初心者向けに整理しています。あわせて、ドスパラ、note、パソコン教室わかるとできるの記事を構成の参考にしました。
PC Terrace編集部が作成し、内容を確認しています。特定のメーカーや販売店に偏らない編集方針で運営しています。方針と運営者情報はPC Terraceとはをご覧ください。
