並べ替えるより先に、ファイルがデスクトップに増えない状態にします。
デスクトップが散らかる最大の原因は、ダウンロードや保存の行き先がデスクトップになっていることです。ここを変えないまま整理しても、数日で戻ります。保存先を変える → データの置き場所を決める → 画面を広く使う → 見やすくする、の順で進めると、片づけた状態が続きます。
何に困っているかを分ける
「デスクトップを使いやすくしたい」と言っても、中身は別々の困りごとです。まず自分がどれなのかを決めると、触る場所が変わります。
| いまの困りごと | 本当の原因 | 見るところ |
|---|---|---|
| アイコンが多すぎて探せない | 保存先がデスクトップになっている | 手順2 |
| 大事なファイルが消えないか不安 | デスクトップにしか無い状態になっている | 手順3 |
| ウィンドウが重なって作業しにくい | 画面の使い方が決まっていない | 手順4 |
| 文字やアイコンが小さくて見づらい | 表示の大きさの設定 | 手順5 |
| 並べたはずのアイコンが勝手に動く・消えた | 自動整列の設定、表示の切り替え | 手順6 |
この記事では壁紙やテーマの変え方も触れますが、そこは最後です。見た目を先に変えても、困りごとは減りません。
増える原因を止める(保存先を変える)
片づけても戻ってしまう家は、ものが入ってくる口が開いたままです。パソコンでいう入り口は3つあります。
- ブラウザのダウンロード先。ここがデスクトップになっていると、開いた資料も領収書も全部デスクトップに積まれます。ブラウザの設定でダウンロード場所を「ダウンロード」フォルダーに変えます。「ダウンロード前に各ファイルの保存場所を確認する」を有効にすると、その都度選べます
- アプリの「名前を付けて保存」。一度デスクトップに保存すると、次からも同じ場所が初期値として出てきます。次に保存するとき、左の一覧から「ドキュメント」を選び直します
- スクリーンショットや写真の取り込み先。機種や設定によってはデスクトップに直接置かれます
そのうえで、いま散らかっているものを一度に片づけるなら、「保留」という名前のフォルダーを1つ作り、迷ったものは全部そこへ入れるのが早いです。消すかどうかの判断を後回しにできるので、作業が止まりません。デスクトップ上で右クリック →「新規作成」→「フォルダー」で作れます。
1か月経っても開かなかったものは、たいてい不要です。ただし消す前に、次の手順3を読んでください。デスクトップにしか無いファイルがある場合があります。
デスクトップのファイルがどこにあるかを知る
ここが、この記事でいちばん大事なところです。同じようにデスクトップに見えていても、そのファイルがパソコンの中だけにあるのか、クラウドにも控えがあるのかで、故障したときの結果がまったく変わります。
Microsoft は OneDrive でデスクトップ・ドキュメント・ピクチャの各フォルダーをバックアップする設定を用意しています。有効にすると、デスクトップに置いたファイルがそのまま OneDrive にも保存され、別のパソコンからも開けるようになります。
| 状態 | 見分け方 | パソコンが壊れたとき |
|---|---|---|
| OneDrive のバックアップが有効 | アイコンに雲やチェックの印が付く | 別の端末からサインインすれば取り出せる |
| バックアップしていない | 印が付かない | そのパソコンからしか取り出せない |
設定は、通知領域の OneDrive のアイコン →「設定」→「同期とバックアップ」→「バックアップを管理」から、フォルダーごとに切り替えます。
注意点が2つあります。ひとつは容量で、無料の範囲を超えると同期が止まります。もうひとつは、バックアップを後から止めると、デスクトップの表示からファイルが消えたように見えることです。実体は OneDrive のフォルダーに残っていますが、場所が変わるので慌てます。止めるときは、先に中身の場所を確認してください。
同期が終わらない、容量がいっぱいだと出る場合はOneDriveの同期が終わらない・容量がいっぱいのときの確認手順にまとめています。うっかり消してしまったときはファイルや写真を削除したときの確認と復元方法を先に読んでください。
画面を広く使う
アイコンを減らしても、作業中のウィンドウが重なっていれば使いにくいままです。Windows には、モニターを買い足さずに広く使う仕組みが2つあります。
ひとつめは、複数のデスクトップ(仮想デスクトップ)です。Microsoft の説明では、タスクバーの「タスク ビュー」にカーソルを合わせるか Windows キー + Tab キーを押し、「新しいデスクトップ」を選ぶと増やせます。作ったあと、名前を選んで変更することもできます。切り替えも同じく Windows キー + Tab キーです。
使い方としては、1枚目を「いまの仕事」、2枚目を「調べもの・メール」のように役割で分けます。会議で画面を共有するときに、見せたくない資料を別のデスクトップへ逃がしておく、という使い方もできます。
背景は、画像を使う場合にかぎってデスクトップごとに変えられます。スライドショーや単色では個別に設定できない、と Microsoft は明記しています。どのデスクトップにいるか一目で分かるので、画像で分けておくと迷いません。
ふたつめは、ウィンドウを画面の端に寄せる操作です。Windows キー + ← または → でウィンドウが半分に収まります。資料を見ながら書く作業は、これだけで速くなります。
タスクバーによく使うアプリを固定しておくと、デスクトップにショートカットを並べる必要がなくなります。スタートメニューでアプリを右クリックし、「タスクバーにピン留めする」を選びます。
見やすくする
見づらさの相談は、視力の話ではなく設定で解決することがほとんどです。
- アイコンの大きさ:デスクトップ上で右クリック →「表示」→ 大・中・小。デスクトップをクリックしてから Ctrl キーを押しながらマウスホイールでも変えられます
- 文字と項目の大きさ:設定 → システム → ディスプレイ →「拡大/縮小」。125%や150%にすると、画面全体が大きくなります。アイコンだけ大きくするより、こちらのほうが疲れません
- 配色:設定 → 個人用設定 → 色。暗い画面のほうが見やすい方はダークモードにします
- 壁紙:デスクトップ上で右クリック →「個人用設定」→「背景」。写真を使うときは、模様の少ない、暗めの写真を選ぶとアイコンの文字が読みやすくなります
デスクトップに「PC」「ごみ箱」「ネットワーク」などを出したい場合は、個人用設定 →「テーマ」→「デスクトップ アイコンの設定」で表示を切り替えます。
買ったばかりのパソコンで、この前にやっておきたい設定はWindows 11を買ったら最初にやること8選にまとめています。
思いどおりにならないときの確認
設定したのに元に戻る、という相談は原因が決まっています。
| 症状 | よくある原因 | すること |
|---|---|---|
| 並べたアイコンが勝手に左上へ戻る | 「アイコンの自動整列」が有効 | デスクトップ上で右クリック →「表示」→「アイコンの自動整列」のチェックを外す |
| アイコンが全部消えた | 「デスクトップ アイコンの表示」が外れている | 同じく「表示」→「デスクトップ アイコンの表示」を入れる |
| 外部モニターをつなぐと配置が崩れる | 解像度が変わると座標がずれる | 配置は主に使う構成で決める。つなぎ替えのたびに直すのは現実的ではない |
| ショートカットの矢印アイコンが白紙になる | リンク先のアプリを消した・移動した | そのショートカットは削除してよい(元のファイルは消えない) |
ショートカットを消しても、本体のファイルやアプリは消えません。アイコンの左下に小さな矢印が付いているものがショートカットです。矢印が無いものは本体なので、消す前に中身を確認してください。
整理しても動作が重いままなら、原因はデスクトップではありません。パソコンの動作が遅い・重いときの確認手順とCドライブの空き容量が少ないときの安全な整理方法を見てください。
デスクトップを自動で片づける、パソコンを速くする、とうたう無料ソフトが検索結果の上のほうに並ぶことがあります。ここまでに書いた内容はすべて Windows の標準機能でできます。別のソフトを入れる理由がありません。この種のソフトは、常駐して動作を重くしたり、有料版へ誘導する警告を出し続けたりするものが混ざっています。壁紙やアイコンの素材を配るサイトも同じで、「ダウンロード」と書かれた大きなボタンが広告になっていることがあります。
店頭で見ていること
編集部が受けている相談を整理すると、10の型に分かれます。そのうちの7番目が「データを消した・取り出したい」で、原因は誤削除、Windowsが起動しなくなった、SSD・HDDの故障など様々です。
ここでデスクトップの話とつながります。デスクトップは、パソコン本体の中の1つのフォルダーです。画面に大きく映っているので特別な場所に見えますが、本体が起動しなくなれば、そこに置いたものも一緒に開けなくなります。「デスクトップに全部置いてあります」という状態は、控えが1つも無い状態と同じ意味になることがあります。
一方で、アイコンの数が多いこと自体が故障の原因になることは、ほとんどありません。遅い・重いの原因は、10分類の1番目にあるとおり、ストレージの劣化やメモリ不足、常駐ソフトの多さといった別のところにあります。片づけの目的は速さではなく、探す時間を減らすことと、失わないことです。
よくある質問
Q. デスクトップにファイルを置きすぎると、パソコンは遅くなりますか。
ショートカットが数十個ある程度では、体感できるほど遅くはなりません。影響が出るのは、動画や写真など大きなファイルを大量に直接置いていて、さらにそれがクラウドと同期している場合です。起動のたびに同期の確認が走るためです。
Q. フォルダーに入れると、かえって探せなくなりませんか。
その場合は、フォルダーを細かく分けすぎています。「仕事」「私用」「保留」の3つ程度から始めてください。それでも見つからないときは、エクスプローラーの検索窓にファイル名の一部を入れるほうが速いです。
Q. 壁紙を変えると重くなりますか。
1枚の画像であれば、まず影響しません。数秒ごとに切り替わるスライドショーや、動く壁紙のアプリは別です。
Q. 仮想デスクトップを閉じると、開いていたアプリはどうなりますか。
閉じた側のウィンドウは残りのデスクトップへ移ります。ただしこの動作は Microsoft のヘルプに明記されていないため、作業中のものは保存してから閉じてください。
Q. 家族それぞれで、デスクトップを分けられますか。
分けられます。Windows のユーザーアカウントを分ければ、壁紙もアイコンも別々になります。1台を複数人で使うなら、こちらのほうが確実です。
保存先を変える → デスクトップのファイルに控えがあるか確かめる → 仮想デスクトップとスナップで広く使う → 表示の大きさを合わせる。この順で進めれば、片づけた状態が続きます。整理ソフトは要りません。そして、デスクトップに置いたものは本体の中にしか無い場合があるという点だけ、忘れないでください。
設定に迷ったときの、相談先
パソコンの出張サポート(パソコンショップエムズ)
ご自宅・事務所に伺って、その場で設定します。名古屋市とその周辺に対応しています。
Microsoft サポート「Windows で複数のデスクトップを構成する」/Microsoft サポート「OneDrive を使用してフォルダーをバックアップする」を確認して作成しています。操作画面の名称は Windows のバージョンによって変わることがあります。
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